何度も襲われる嘔吐感

声にならない声と

流れる涙



苦しくて

くらりとする頭を抑えて
壁に寄りかかった

ずるずると墜ちて行く身体は

微かな痺れと痛みを残す

沸き上がる嘔吐感は何度も何度も僕を襲う



周りは白い目で通りすぎてゆく

スローモーションで過ぎて行く



痛む胸と

止まらない涙

吐き出せない思いと嘔吐物

何も入っていないのだから仕方ない





意外としぶとい僕の身体

理性と言う名のプライドが邪魔をする



いっその事このままブラックアウトしてくれれば楽になれるのに

苦しいと悲しいと
言葉に出来たら

声に出来たら

どれだけ楽になれる？

喉奥が焼けて焼けただれて
もう何も伝わらない

伝わらない思いを壁にぶつけたくとも

そんな体力はもう残っていない

苦しいと悲しいと
言葉に出来たら

声に出来たら

どれたけ楽になれる？

もう 疲れたよ…

小さなナイフをポケットに偲ばせた

小さくて刃もボロボロて

所々紅く錆びてる

だけど

僕にはコレが調度良い



他人を傷付ける事に臆病な僕には

これがいい

めんどくさい

めんどくさい

めんどくさい



何もかもがめんどくさくて仕方が無い

友達だとか親友だとか

何もかもすべてがくだらないと思えた



いい加減もう飽きたんだ

気持ち悪くて吐き気がする

ただそれだけだ



そもそも僕に長くて深い付き合いの出来る奴なんていない

そもそも僕にトモダチと呼べる様な奴なんていない



結局は僕はひとりぼっちなんだ

もうどうでもいいからほうっておいて



君の記憶から僕の良い記憶を消し去って

否、何もかも消し去って忘れてくれ



寂しさだとか虚しさだとかそんなんじゃない

腸が煮えくり返るようなコノ気持ち悪さと

嘔吐感をなんとかしてくれ



もうお前なんて要らないんだ

気持ち悪くて気持ち悪くて吐き気しか感じない

他人に嘘を吐くのは慣れていた

自分に嘘を吐くのも慣れていた



だけどそろそろ限界だ



ねぇ そろそろ消えてしまおうか



僕のなかに住む３人の内の一人が呟いた

だって どう考えたって僕は必要ないだろう？



ほら ごらん

君のしている事に 何か意味はあるのかい？

こうして今も此処に居る事になにか意味があるのかい？



その言い訳はいつまで続くと思っているの？



脆くて儚くて壊れやすいモノを抱えて

どうして生きていようとおもえるの？



ねぇ 今君がしていることは価値のあるものなのかな

ねぇ 今君がしていることは意味のあるものなのかな



心の中に問い出したら切りがない

だって問えば問う程

僕の生きる意味がなくなってゆく