あのね あのね
僕の力じゃ君の病は治せないの

あのね あのね
僕の力じゃ君の心は治せないの

どうしたらいい？
僕が聞きたい "君は一体どうしたい？"

外に出たい？
なら殻に閉じこもってないで出て来ようか

話しがしたい？
だったら君から時間を作ろうか



僕は所詮只の人間に過ぎないわけで
ましてや普通に働いてる一般市民だ

精神科医でもなんでもないから
睡眠薬や安定剤だなんてモノ持ってない
君の心の病を治す術だなんて知る由もない

君の話はマイナスな事ばかりで
いくらポジティブ思考の僕でも嫌気くらいさすよ

それに僕の心の方が侵されてしまいそうだ



あのね あのね
そろそろ気づこうか

あのね あのね
僕の心が壊れている事に





決して気づかないという事は解っているけれど

毎週鳴り響く着信にそろそろ拒否でも掛けようか

悪い奴じゃない
否、何度も何度もそう思ってきたんだけどな

彼女が欲しい？
そんなに欲しいならそこら辺で
ナンパでも何でもしてこいよ
一時凌ぎの性欲処理くらいにはなるだろ？
お前に引っ掛かる女が居るなら見物だな

合コンが上手くいかない？
好みの女の子じゃなかった？
嗚呼そうですか それは残念
だが それは向こうにも言えた事だろ？

毎度毎度元カノ元カノうるせーよ
だったら 意地でも元カノ引っ張ってこいよ
彼氏がいる？知るかよんなもん
別れたらよりを戻す？
泣いて電話が掛かって来たら戻る？
そんな甘っちょろい事言ってんなら
今すぐ捕まえて奪ってこい
取り戻す勇気もない癖に
毎度毎度壊れたレコードみてぇに
チマチマチマチマ言ってんな

遠回しに僕を誘うのは構わないけれど
お前が僕の好みじゃないと何度言ったらわかるんだ

僕はお前の相手になる気は殊更ないし
ましてや天と地がひっくり返ったって
僕がお前に惚れる事はないだろう



いい加減気付け

「一緒に如何？」

そう言われて行った昼休み

「キミは呼んでないよ」

と言われた事があった

だからボクはいつも期待しない

ちゃんと言われる迄

おとなしくしてる





期待して期待して

拒絶されたらイタイから

僕は決して振り返らない
未練が残ってしまうから

だから　深呼吸を一つして前へ歩き出すんだ

今迄僕は何人もの友と呼ばれる肩書きの人と
「ハジメマシテ」と「サヨナラ」を繰り返してきた

その度に
「この関係は今だけだ」
そう何度も思って来た

なのにキミだけは何度も会えるんだね

「次はもうないかな」

小さく呟いて馬鹿らしくなる

「次」なんて淡い期待はしちゃいけないんだ
きっとそれを思う事自体苦しいだけだから

寂しさの余韻は一瞬で
次へすすまなければならない

僕にはやる事があって
振り返ってる暇等ないのだから



きっともう二度と会う事は無いだろうと
背を向けて　小さく呟いた










「サヨナラ、お元気で」

此処は僕のテリトリーだ
来るなと言われる意味が解らない

本来なら君が部外者なんだ
我が物顔で居座ってる君なんて
簡単に潰せる

親切に接した僕がいけなかったんだね
じゃあどうすれば良かった？
とことん嫌った方が良かった？
だから聞いただろ？
始めにどうして欲しい？って

君の答えは「普通」だった

知ってるか？
普通が一番難しいんだ

ご覧の通り
最悪な結末を迎えただろ？

敵と見なしてくれて構わないよ
僕が本気を出したら君なんて簡単に潰せる

これから先 仕事のクライアントとして付き合っていくわけだけど
君のその覚悟が崩れなければ良いね

僕は簡単だよ
今までとは正反対の仮面を被ってあげるから



ただこれだけは間違いない
僕の中で君は最低ランクの烙印が押された
その事実は決して変わることはないだろう





嗚呼 そうだ
因みに今まで僕が嫌った人間は
完全に闇に墜として来たんで 宜しく














否 そんな価値すらないか